2012年12月27日木曜日

浦壁伸周(うらかべのぶちか)・特許 「アパタイトの経皮端子の発明」 ポイント③アパタイト研究の未来

近年のめざましい医学の進歩に伴い、皮膚を通して体の内外を直接連結する必要性がますます高まっており、このCAPD等以外にも経皮端子の応用は数多くある。

栄養液の連続的補給法である経腸栄養療法、ガン患者に対する制ガン剤の動脈注入療法、糖尿病患者へのインスリン持続注入療法などである。

また、電磁気的な導通を必要とするものとして、心臓ペースメーカー、人工心臓などの埋め込み型人工臓器の体外からの直接駆動システムや、骨や神経を電気刺激するリハビリテーション療法、さらに体外から化学的情報を連続的に取り出すさまざまなモニターシステムにも応用が期待される。

この他、人工骨、人工血管などへの応用がある。

こうした生体への埋め込み材料以外にも、吸着剤、触媒、食品、化粧品、医薬品、センサーなど、その用途は限りなく、生命の根源に関わりをもつといわれるアパタイトは前途洋々たるものがあり、まさに夢のバイオマテリアルとして広く世の中に貢献する。


『否定学のすすめ』(浦壁伸周(うらかべのぶちか)著・プレジデント社刊)公開講座
否定学の具体的事例 ~特許編~ 「アパタイトの経皮端子の発明」